シミ取りをする上で知っておいて欲しいこと
2024.11.14
こんにちは。
長野県松本市『丸の内美容皮膚科』院長の花岡です。
当院でも非常に需要の高い「シミ取り」。
簡単に取れると思っている人も多いのですが、実は非常に奥が深く一筋縄ではいかないケースも多いです。
今回はシミ取りをする上で知っておいて欲しいことをお伝えします。
1. いわゆる「シミ取り」とは?
まずは、「シミ取り」とはなんですか。というところからです。
当院でのシミ取りはピコスポットという治療名で出ています。
これは、気になるシミを患者様に選んでいただき、ピコレーザーもしくはQスイッチレーザーを使用して除去する治療法です。
シミはメラニン色素によってできています。
レーザーを当てることでこのメラニンを砕いて除去するのがこの「シミ取り」です。
ちなみに、フォトフェイシャルやIPLなどもシミを薄くすることができる治療法ですが、レーザーではありませんので、やはり限界があります。
およそ3回までは効果を感じる方が多いですが、薄いシミや深いシミ、分厚いシミにはなかなか難しいというところでしょうか。
個人的にはレーザーに勝るものはないと思っています。
2. 治療後のダウンタイムについて
次に、シミ取り後のダウンタイムについてご紹介します。
シミ取りと言っても、レーザーを当てた瞬間にシミが消えるわけではありません。
照射後、1週間ほどかけて薄いかさぶたができ、はがれていきます。
その間、治療部位は非常にデリケートな状態となりますので、最低1週間は保護テープを貼っていただきます。
このテープの上から洗顔、シャワー、メイクなどもしていただくようになります。
はがれにくいテープではありますが、やはり日常生活を送る中で徐々にはがれてくることもありますので、お渡しする予備テープを使い、ご自身で貼り替えるようにしてください。
このテープ保護をしっかりやれていたかどうかで、治療結果にも大きな影響が出ますので、必ずお守りいただくようお願いしています。
そして、約1週間後の再診時にテープをはがし、シミが取れているか確認します。
テープに薄いかさぶた(=シミ)が張り付いた状態ではがれることが多いです。
→この瞬間がけっこう気持ち良い!(笑)
3. シミ取り後の炎症後色素沈着
テープと一緒にかさぶたが取れ、ここでシミ取りは終わりか?というと、そうではありません。
むしろ、ここからが本当に大切なシミ取り後の経過になります。
〇炎症後色素沈着が起こる可能性
これが一番大事なのですが、シミ取り後に炎症後色素沈着をきたす可能性があります。
これは「戻りジミ」とも言いますが、いったん取れたと思ったシミがまた戻ってきたように見えてしまうものです。
赤丸で囲った部分がシミ取りをした箇所ですが、くっきりとした部分と、さらにその横に薄くモヤッとしたシミが確認できます。
10日後・・・テープと一緒にかさぶた(=シミ)が取れ、ピンクの肌が見えています。
20日後・・・あれれ???取れたはずのシミがまた出てきているような。
2か月後・・・一度戻ってきたシミがまた落ち着いてきている!!
20日後にシミが戻ってきている状態、まさにこれが炎症後色素沈着です。
シミ取り用のレーザーはかなり高出力になっており、シミの原因となるメラニンをしっかりと破壊する必要があるため、
肌に多大なダメージを与えます。
専門的には、表皮の基底膜が破壊されることで起こるとか、諸説あります。
そのダメージによって、照射部位がくすんでしまうのです。
例えば、転んで擦り傷をしてかさぶたができたとする。
かさぶたはせいぜい1週間くらいで取れるけれども、そのあとに茶色く傷跡が残ったりしますよね?
あれと同じようなイメージです。
シミ取り後の炎症後色素沈着は、約半数の方で起こると言われています。
ピコレーザーが登場した当初、ピコ秒でシミを取れば色素沈着が起こりにくという噂(!?)仮説(!?)があったのですが、残念ながらそんなことはないです。
実際に診療にあたりながらも思いますが、ピコレーザーを使ったとて、炎症後色素沈着は起こります。
稀ではありますが、もともとのシミよりも炎症後色素沈着のほうが濃く出てしまうケースもあります。
〇早く薄くするためにできること
この炎症後色素沈着は時間をかけて徐々に薄くなっていきます。
が、それが2~3ヵ月なのか、6ヶ月なのか、1年なのかはケースバイケースです。
上の写真でも、20日後は濃く色素沈着が出ていますが、2か月後にはすでにピークアウトしており、薄くなっているのが確認できます。
肌の自然な代謝により、徐々に薄くなりますが、かなり時間がかかる方もいるのが事実です。
当院ではハイドロキノン(美白剤¥2,200)をご購入いただき、なるべく早く色素沈着が抜けていくよう3か月ほど外用していただくようお願いしております。
また、日焼けは色素沈着を増強させますので、いつも以上に紫外線防御に力を入れていただくということ。
余裕があれば美白内服=トラネキサム酸、ユベラ、VitCの内服をお願いしています。
できることは何でもやって、早くきれいになりたいですよね。
〇色素沈着が起こりやすい人
これはなかなか難しいですね・・・
炎症後色素沈着を起こす・起こさないは肌の環境が良いかどうかに大きく関係しています。
これは見た目での判断は難しい部分もあるのですが、
シミが多数あり肝斑もある、肌も乾燥していて小じわが目立つ、顔全体にくすみがある、などなど、明らかに肌の状態が良くない場合にはいきなりシミ取りレーザーを当てることはおすすめしません。
まずは、マイルドにシミを薄くするルビーフラクショナルで様子を見たり、ケミカルピーリングやジェネシス、ピコフラクショナルなどメラニンを強く刺激しないような施術を重ねながら、まずは肌環境を良い方向に向かわせます。
その後でシミ取りをすれば、強い色素沈着を起こさずに済む場合があるからです。
それでも最初からシミ取りが良いという方もいますので、「絶対」ではありません。
最終的にはリスクをご理解のうえ、ご要望に合わせて治療をご提案させていただきます。
「シミ取り放題」は非常に危険
患者様の肌状態を知りもせず、いきなり強いシミ取りレーザーを顔中に照射するというのは、顔中に色素沈着を作ってしまうのと同じだからです。
これからの時期、「シミ取り放題プラン」を出してくるクリニックが増えますが、どうか安易に受けないようにしてください。
4. まとめ
いかがでしたか?
今回はシミ取りを検討中の方にぜひ知っておいて欲しいことをお伝えしました !
ぜひ参考にしてみてください。
丸の内美容皮膚科
院長 花岡敦子