鼻横の窪みが気になる方へ
2022.12.08
ほうれい線の中でも、鼻横の窪みが気になるというご相談は多いです。
鼻横のちょっとした窪みも消したい!という美意識の高い方もいます。
今回は、この鼻横の窪みについて書いていきます。
1.鼻横はなぜ窪むのか?
鼻横=小鼻の付け根→鼻翼基部と呼びます。
この鼻横の窪みに影響を与えるのが、骨格、脂肪、筋肉といったお顔の構造物です。
ざっくり分けると2パターン。
〇頬のお肉に厚みがある場合→①の部位が隆起することになるので、その下が凹んで見えやすく、鼻翼基部のほうれい線が目立ちやすくなります。
〇骨の窪みが強い場合→②の部位が深く凹んでいることになるので、鼻翼基部のほうれい線が目立ちやすくなります。触って分かる通り、頬骨から鼻横にかけては骨がなだらかに凹んでいくのが分かります。この凹みが深い場合には鼻翼基部のほうれい線が目立ちやすくなります。
鼻横の窪みのご相談は20~30代と若い層で多いです。
まだそれほどたるみが出ておらず、お肌にハリがあったとしても、この部位だけ窪んでいて気になるのでしょう。
もちろん、加齢とともに頬のお肉がたるんでくると、鼻横=鼻翼基部のほうれい線も例外なく深く進行していきます。
2.治療法について
まず、定番の治療としてはヒアルロン酸注入があります。
ジェル状のヒアルロン酸が入ることでこの部位をふっくらと持ち上げることができます。
ただし、この鼻翼基部というエリアはヒアルロン酸注入のリスク部位ともいわれ、注入されたヒアルロン酸が血管を塞いでしまうと失明や皮膚壊死(皮膚が腐ってしまうこと)といった重篤な副作用を起こしかねません。
注入量に注意すること、治療後に何か起こった場合でもすぐに対応してくれるクリニックでの治療をおすすめします。
また、最近では貴族手術という治療も浸透してきています。
鼻翼基部にシリコンプロテーゼを挿入し、凹み部分を持ち上げるという治療になります。
ただし、プロテーゼが入ることで口を大きく開けた時、笑った時などに違和感を感じることがあります。また、口の中から舌でプロテーゼを触れたり、鼻の穴からプロテーゼを触れることもあります。このあたりは、そういったものなんだと割り切ってしまえば良いかもしれません。
一番困るのは、鼻翼基部にプロテーゼを入れたけれども何も変わらなかった、ということです。←こういったご相談もたまにあります。
まずは、治療効果が見込めるかどうか、本当に適応になるのかどうか、専門院でのカウンセリングが重要となります。
当院では、鼻横の窪みに対してもグロースファクター治療をおすすめすることが多いです。
コラーゲンが増えることでクッションのような役割をしてくれますので、鼻横の窪みにも効果を発揮します。
また、グロースファクターの薬剤はサラッとした液体状のものですので、ヒアルロン酸のように血管を塞いでしまうようなリスクもなく、安全に治療が可能です。
もちろん1回できれいに鼻横がふっくらする例もあれば、多少残ってしまう例もあります。これはもともとどの程度の深さがあったのかにもよりますが、効果がないことはありません。
鼻横は少ししぶとい(深い)部位でもありますので、場合によっては2回目でさらなる改善を狙うというケースもあります。
3.グロースファクター治療の経過
それではグロースファクター治療での経過を見ていきましょう。
※左:治療前、 右:治療から6カ月後
↑鼻横の窪みがメインで、うっすらとㇵの字も見えています。
6カ月後、うっすらㇵの字はほぼ消えましたが、鼻横の窪みは少し残っています。
↑こちらも鼻横にうっすらと影があるタイプです。
6カ月後、影はほとんど目立たなくなっています。
↑左右差があります。右ほうれい線(向かって左)の鼻横が深い窪みになっています。
6カ月後、だいぶふっくらとし、左とのバランスが取れてきました。
↑鼻横の窪みがメインです。
6カ月後、少し残存はありますが、両側とも窪みは軽減されています。
↑鼻横の窪みと、うっすらとㇵの字が見えます。
鼻横の窪みは深かったですが、6カ月後にはふっくらときれいになっています。
4.まとめ
いかがでしたか?
鼻横の窪み=鼻翼基部のほうれい線はしぶとい例もありますが、1回で大きく変化する例もあります。
まずは注射の治療で長期持続を狙いたいという場合には、ぜひグロースファクター治療をご検討ください。
丸の内美容皮膚科
院長 花岡敦子