ほうれい線 何歳から気になった?
2020.04.28
「いつから」「何歳から」ほうれい線気になった?
皆さんはいつからほうれい線が気になるようになりましたか?
シワは加齢による変化であることが多く、ある日突然気になるということは珍しいと思います。
カウンセリングをする中で一番多いのが「年々少しずつ・・・」ですね。
なので、「いつから」「何歳から」とはっきり言える人はほとんどいないです。
今回は、いつ頃・何歳からほうれい線が気になり始めたか、気になり始めたタイミングなど、私の診療経験をもとにまとめていきたいと思います。
- 20代からくっきりタイプ
1-1 筋肉の強さ
1-2 顔の構造 - 40歳を超えてじわじわタイプ
- 突然こんにちはタイプ
- ほうれい線治療を受ける年齢はいつがベスト?
1.20代からくっきりタイプ
当院で治療を受けるお客様の中には20代の方も大勢います。
また、治療を受けたのは30代、40代だけど実は20代の頃からずっと気になっていたという声もよく聞きます。
まだ「老化」と呼ぶには早いと思いませんか?
「たるみ」が原因だと思い込み、たるみ治療をいろいろ試したけれども効果がない!
という場合にはこのタイプの可能性が高いです。
たるみが原因ではないので、たるみ治療を行ってもほうれい線への効果が無いのは当たり前です。
ほうれい線の原因はいくつかの種類にわけられます。
20代からほうれい線が気になるという場合、このいくつかあるほうれい線の原因の中でも、筋肉の強さ・顔の構造が大きく関わっていることが多いです。
1-1 筋肉の強さ
まず、筋肉の強さについて。
20代のような若い頃からほうれい線が気になっているような方の場合、ほうれい線の形成に関わるお口周りの筋肉が強く(筋緊張が強いと言います!)、それが若い頃からほうれい線が目立つ大きな原因になっていることが多いです。
この筋肉が強ければ強いほど、表情を作るたびに皮膚に与えるダメージが大きいわけですから、ほうれい線の定着も早くなってしまします。
それでも20代から??早くない?と思うかもしれません。
が、
例えば、1日に50回ほど顔の筋肉を動かすとします。
(食事したり、しゃべったり、笑ったりなどほうれい線が協調されるような動きです。)
すると、
1カ月で1500回(50回×30日)
1年で18,000回(1500回×12カ月)
20歳になるころには360,000回(18,000回×20年)
ほうれい線部分には折り目が付けられていることになります。
36万回ですよ?
そりゃあ、、シワも定着してしまいます。
残念ながら20代だから早いということもないのです。
例えばこんなほうれい線
まだ20代ですがくっきりとほうれい線が確認できます。
笑うとくっきりと強く食い込むようなシワになります。
治療経過はこちら
こちらも線状のほうれい線が確認できます。
そして笑うとくっきりとシワが食い込みます。
治療経過はこちら
このタイプの特徴としては、
- 笑うとくっきりと食い込むような強いシワになる
- 無表情でもシワが定着している
- 仰向けになってもシワが薄くならない
1-2 顔の構造
次に、顔の構造について。
構造というのは、骨格(骨組み)や頬の脂肪の厚さ、筋肉の厚さなどをさします。
こちらは文字で説明するよりもお写真を見たほうが分かりやすいと思います。
例えばこんなほうれい線
頬の組織(筋肉・脂肪)の厚みがあるためほうれい線が深く見えます。
治療経過はこちら
こちらも頬がふっくらとしているためほうれい線が深く見えます。
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小鼻の土台となる骨がくぼんでいることで上半分が深く見えます。
治療経過はこちら
こちらも小鼻の土台となる骨がくぼんでいることで上半分が深く見えます。
治療経過はこちら
顎が小さく歯並びが前方に出ていることで下半分がくっきりしたほうれい線です。
治療経過はこちら
お写真を見てもわかるように、肌が極端にたるんでいる、シワシワしているような印象はありませんよね?
むしろハリツヤがあるような・・・
でも、ほうれい線が深く、くっきりとしています。
このように、お顔の構造上、造りの関係上、ほうれい線が目立ちやすいということもとても多いです。
顔の構造によるほうれい線というのは非常に多くのタイプがあります。
上記に挙げた例はそのごく一部です。
このタイプのほうれい線の特徴としては、
- 頬に厚みがありふっくらとした顔立ち
- ほうれい線の上半分(鼻に近い部分)もしくは下半分(お口に近い部分)がくぼんだように深い
- 仰向けになると多少ほうれい線は浅くなるか、もしくはあまり変わらない
2.40歳を超えてじわじわタイプ
一番多いのがこのタイプです。
いつから?
う~ん、いつからってことは無いんですけど、気付いたら・・・
このパターンですね。
こちらはほうれい線の原因の中でも、皮膚の老化現象が主な原因です。
残念ながら、皮膚は成長期を過ぎると年々衰えてしまいます。
ですので、ある程度の年齢を迎えると必ずこの要素は含まれてきます。
もう一度、この皮膚の老化現象について簡単に説明していきます。
皮膚表面の内側には「真皮(しんぴ)」という肌にハリ感や弾力を与える、いわば肌の本体ともいえる構造があります。
真皮は、肌のハリや弾力、みずみずしさを保つために欠かせないコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸といった成分で構成されています。
そして、これら真皮の成分を作り出しているのが「線維芽細胞」という細胞です。
コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸は加齢や乾燥、紫外線などのダメージによって劣化していくため、線維芽細胞がそれらを分解して新しいものに作り変えます。
しかし、この線維芽細胞も年々ダメージを受け働きが衰え作り変えがうまくいかなくなると、肌のハリや弾力を保てなくなってしまいたるみやしわの原因になります。
これはある意味で必然的なものではありますが、この老化現象に環境要因が加わることでこの老化の程度に差が出てきます。
例えば、紫外線、偏った食事習慣、睡眠不足、ストレス、ホルモンの変化、喫煙習慣などは代表的なものです。
例えばこんなほうれい線
頬のたるみが強く出ているほうれい線です。
治療経過はこちら
こちらも頬のたるみ要素があるほうれい線です。
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頬周囲のコラーゲンが減少し幾重にも重なるほうれい線です。
治療経過はこちら
筋肉の強さ・顔の構造が原因となるほうれい線に老化も加わっているパターンが非常に多く、こういった混合型の場合にはほうれい線の進行は顕著です。
誰しも避けることのできない老化現象。
40歳を超えたらほうれい線も一気に進行します!
放っておいても良くなることはまずありませんので・・・
気になる場合にはお早めの対策をおすすめします。
3.突然こんにちはタイプ
こちらはあることがきっかけとなり急激にほうれい線が気になるようになったというタイプです。
一番多いのはダイエットでしょうか?
脂肪であろうと、筋肉であろうと、それがコラーゲンであろうと、お顔の組織(構造物)の体積が小さくなるということはたるみの原因になります。
お顔がふっくらとした人(顔パンパンくらいを思い浮かべてください!)は、シワが無いと思いませんか?
シワどころか、パンっと張っていてツヤツヤしているような・・・
中身がギュッと詰まっているのでシワができないのですね。
急激なダイエットを行うと、脂肪が減少したのに皮膚の収縮が順応しきれずに(皮膚が伸びたままになってしまい)、たるみやシワの原因となってしまいます。
10代や20代では皮膚も若いので比較的順応しやすいですが、やはり30代を過ぎるとなかなか難しいようです。
当院でも急激なダイエット、もしくは意図していない体重減少によってほうれい線が気になったというお客様から多くのご相談いただいております。
また、次に多いのは歯科治療後です。
特に矯正や抜歯など、骨格に関わる治療を行った場合にほうれい線が目立つようになったという方がよくいます。
先に述べたように、ほうれい線には顔の構造が原因となるタイプがあります。
歯科治療後に顔の構造が変わることでほうれい線が目立ってしまうことがあるようです。
このように、思い返してみればアレが原因かな?
というほうれい線も実は多いです。
4.ほうれい線治療を受ける年齢はいつがベスト?
今この記事を読んでいるということはほうれい線が少なからず気になってきたからではないでしょうか?
いつか治療したい・・・それはいつか??
よくカウンセリングの際にも言うのですが、ほうれい線は病気ではありません。
自然な老化現象であったり、生まれ持ったお顔立ちであることが多いです。
なのでタイミングは「治療したい!」と思った時で良いと思います。
参考までに、当院でグロースファクターによるほうれい線治療を受けたお客様の年齢をまとめてみました。
一番多いのはやはり40代です。
40代を過ぎるとやはり皮膚の老化現象を自覚する人が多く、ほうれい線が目立ってくる年齢のようです。
次に多いのは20代ですね。
20代で治療なんて信じられない!まだ必要ないでしょ!と思うかもしれませんが。
これは先に述べたように20代からくっきりタイプをはじめ、まだほとんどシワはないけれども予防的に治療しておきたい、また、わずかなほうれい線を気にして治療を行うという方も多いです。
今は美容治療が身近になっていることもあり、20代でも多くの方が関心を持っているようです。
治療をするのにいつがベストというのはないです。
ただし、ほうれい線はお顔の中でも大きなシワであり、一度定着してくると自己流で改善するのはなかなか難しいシワです。
気になったその日からどんどん進行していくシワです。
進行したシワは戻すのも大変です。
気になる方はぜひお早めのご相談を!
丸の内美容皮膚科
院長 花岡敦子