グロースファクター治療のリスクについて

こんにちは。
長野県松本市 丸の内美容皮膚科院長の花岡です。

本日は当院おすすめ治療、グロースファクター治療のリスクについて書いていきます。
グロースファクター治療を受けたいけどリスクが怖いな、という方はぜひ読んでみてください。  

 

丸の内美容皮膚科
院長 花岡敦子

 

 

 

 

目次
1. グロースファクター治療の原理を知る

2. 薬剤について

3. しこりや膨らみ過ぎのリスクを回避するために

4. クリニック選びで大切なこと

5. まとめ

そもそもグロースファクター治療はどのようにしてシワを治しているのでしょうか?

線維芽細胞を刺激してコラーゲン生成を促す

線維芽細胞の数を増やすことで生成されるコラーゲンを増やす

上記二つが主な作用となっています。

「コラーゲン」というワードに負のイメージを持っている方は少ないと思います。
増えたら良いもの、食べたほうが良いもの、フカヒレとか豚足とか牛筋とか・・・

コラーゲンは肌にとっても欠かせない成分ですし、増やすことでシワを治したり、お顔のハリが出たりと良い効果がたくさんあります。

ただし、増やしすぎるのは禁物です。

シワの性状や部位に合わせてコラーゲンを増やすことが大切です。

グロースファクター治療はクリニックによって使用されている薬剤が異なります。

クリニックによって薬剤の成分、濃度などが異なります。
そのため、治療できる部位や、治療回数、治療頻度、金額などもクリニックによって異なります。

「他院でグロースファクター治療を受けたけれども効果がなかった」という方でも、当院のグロースファクターでは抜群に効果が出た、というケースも珍しくはありません。

単純に濃度が濃ければよいか?投与量が多ければよいか?

というと、これも違います。

先ほどもお伝えした通り、増やしすぎるのは禁物ですので、最適な濃度で、適度にコラーゲンを増やすことが大切になります。

また、クリニックによって濃度が異なるので、単純に投与量では比較できないという面もあります。

例えば、A院では両側ほうれい線で5cc打ってくれるけど、B院では3ccしか打ってくれないらしい。

一見すると、A院のほうが量が多いので効きそうと思うかもしれませんが、薬剤の濃度が異なれば、含まれる有効成分の量が違ってきますので、投与量での単純比較ができないということになります。

また、PRP(多血小板血漿)にグロースファクター(成長因子)を添加しているクリニックもありますが、個人的には、この組み合わせはあまりおすすめできないかなぁ・・・と思っています。
PRPだけだと効果が弱すぎるために、そこに成長因子を加えて効果を出しているということですが、、
そもそもグロースファクターの効果予測(どれだけコラーゲンが作られるかの予測)は他の治療に比べて難しく、症例数を積むことで経験的に習得していく部分があります。
PRPに成長因子を添加すると、薬剤同士の相互作用など予想外の反応が出てくる可能性が高くなり、リスクが高くなる、と考えております。

とはいえ、一部のクリニックではかなり精度の高い治療を行っているので、一概に危険だとは言えません。
実際、満足している方々も大勢いるわけですので、否定するわけではありません。
最終的にはご自身の判断で治療をご検討ください。

グロースファクター治療の最大のリスクといえば、膨らみ過ぎしこりです。

これはコラーゲンが過剰に増えてしまった結果、起こります。
PRPに成長因子を混注しているものはそもそもリスクが高いとお伝えしましたが、注入剤である以上、いかなる治療でもこのリスクは出てきます。
そうならないために、薬剤自体を工夫したり、投与方法を工夫しています。

リスクを回避するために、治療を検討する際にはご自身でも以下のことに気を付けてください。

皮膚が薄い、脂肪が少ない部位への治療は慎重に!  

特に目の下は要注意です。
目の下のクマ治療と称して凹み部分にグロースファクターを注入しているクリニックがありますが、最もリスクが高く、トラブルも多い部位です。
目の下は非常に複雑な解剖で成り立っていますので、注射でクマを解消しようとせず、長期的経過を見据えてハムラ法などの外科治療をおすすめします。

当院でも目の下のグロースファクター治療は行っておりません。
リスクが高く、そして、万が一そういった事態になった場合に、非常に目立ってしまうからです。
笑う度に目の下がボコッと膨れていては気になりますよね。

そして、もし修正する場合には手術で除去する方法しかないためです。

ちなみに、PRPを打ったら目の下が膨れちゃった・・・
というご相談がたまにあるんですが、PRPだけで大きく膨れ上がったり、しこりができたりというのはほぼほぼないと思ってよいです。
おそらく効果を出すためにPRPに成長因子を混ぜていたのでは?と思いますが。
患者様にリスク説明なく、成長因子を混ぜているのはいかがなものかと思います。


治療回数にも注意が必要!

ほうれい線含めどんな部位でも、回数が進めばリスクも出てきます。
6ヶ月や1年という短いスパンで何回も治療を行っていると、コラーゲンが増えすぎてしまい、「膨らみ過ぎ」「しこり」といったリスクが高くなります。

何回も立て続けに治療を受けたくなってしまう方もいるのですが、やりすぎは禁物ということです。

当院でも、短いスパンでの治療は2回までにしておくようお伝えしています。
その後は、4~5年以上間隔を空けていただき、また気になる部位(再発)が出てきたタイミングでメンテナンスを行っていただきます。
もちろん、治療部位や肌質によっても変わりますので、治療の可否については診察のうえ決めていきます。

グロースファクターのみならず、どんな注入治療にもリスクはあります。
疑問点があれば都度、主治医に確認のうえ治療を選択していくことが大切です。

どうやってクリニックを選べばいいの?

ここまで書いてきたように、グロースファクター治療は効果発現の予測が難しいという点が、ヒアルロン酸など他の注入治療との大きな違いになります。

そのため、グロースファクター治療を行う医師は自身の扱っている薬剤がどの程度の反応をするものなのか、熟知している必要があります。
これを知るにはとにかく症例数を積んでいるということが大切になります。

また、長期症例がたくさんあるということも安心材料の一つになるでしょう。

そして、不安や疑問点、リスクについて、しっかりと説明してくれるクリニックが安心です。
調子の良いことばかりを言って、うちは安心ですよ!というクリニックは信用できません。
過去に起こったトラブル事例なども聞いてみると良いかもしれません。

ぜひクリニック選びの参考にしてみてください。

いかがでしたか?

グロースファクター治療は非常に良い治療法ですが、薬剤や部位によってはリスクもあります。
また、あまり固執して同一部位に治療を繰り返すと良い結果が出ないばかりかリスクが高くなります。

ぜひ参考にしてみてください。


丸の内美容皮膚科
院長 花岡敦子

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