ヒアルロン酸とグロースファクターの違い

こんにちは。
長野県松本市 丸の内美容皮膚科院長の花岡です。

 

ヒアルロン酸かグロスファクターか。
良く耳にするヒアルロン酸治療。
ほうれい線治療としても非常に身近な治療法として定着しています。
ヒアルロン酸注入をしようか?
グロースファクター治療にしようか?

悩んでいる方も多いと思います。
実際の診療でも、どちらの治療が良いか悩まれてカウンセリングにお越しになる例は多いです。
今回はこの違いについて解説していきます。

 

丸の内美容皮膚科
院長 花岡敦子
目次

1. ヒアルロン酸とコラーゲンの違い

 

2. そもそも原理が違う

 

3. 維持費の比較

 

4. ヒアルロン酸をおすすめするケース

 

5. グロースファクターをおすすめする理由

1. ヒアルロン酸とコラーゲンの違い

コラーゲンはたんぱく質の一種で、網目状に存在し柱のように皮膚を支えており、皮膚の主成分ともいえます。
一方ヒアルロン酸はムコ多糖類の一種で、コラーゲンの網目の隙間を埋めるように存在します。水分を蓄える機能に優れており、肌をみずみずしく保つために必要な成分です。
どちらも年齢とともに減少し、シワやたるみの原因になります。
グロースファクター治療は、コラーゲンを増やす治療です。
ヒアルロン酸注入はその名の通り、ヒアルロン酸を注入して増やす治療です。

ヒアルロン酸とコラーゲン
【皮膚の構造】

2. そもそも原理が違う

ヒアルロン酸もグロースファクターも、シワを治すために行う治療です。
ただし、シワが良くなる機序というのはまったく異なります。
薬剤そのものの特徴も交えながら解説していきます。

□見た目の違い

【グロースファクターとヒアルロン酸】

左がグロースファクター、右がヒアルロン酸です。
製剤の特性を分かりやすくするためにティッシュに出してみると

グロースファクターは薬剤自体が液体のため水と同じように吸収されています。
ヒアルロン酸は吸収されず、形状を保ったままですね。
このゼリー状のものがヒアルロン酸です。

グロースファクターとヒアルロン酸を比較
【ティッシュの上で比較】


粘り気や弾性が強いので、指で触るとこのようにビヨ~ンと伸びます。

ヒアルロン酸
【伸ばしてみた】

□治療後経過の違い

グロースファクターの場合、注入後に薬剤そのものは吸収され最長6カ月かけてご自身の細胞からコラーゲンが作られ定着していきます。
つまり、最終的に残るのはご自身のコラーゲンです。
お肌そのものが若返ることでシワが改善していきます。

グロースファクター治療後の肌
【グロースファクター治療後の変化】

一方ヒアルロン酸注入の場合、ゼリー状の薬剤によってシワや窪みの凹んだ部分が持ち上げられるというイメージです。
注入したヒアルロン酸そのものがそこに残ります。

ヒアルロン酸治療後の肌
【ヒアルロン酸治療後の変化】

3. 維持費の比較

維持費を考えて治療を選ぶことも大切です。
当院のグロースファクター治療は基本的には1回の治療で終わる方が多く、一度良くなった状態は4、5年以上維持されます。

一方、ヒアルロン酸は持続性に乏しいため、良い状態を維持するためには数カ月~半年に1回のメンテナンスが必要です。
1回の治療でかかる費用はグロースファクター治療のほうが高いかもしれません。
ただし、ヒアルロン酸注入を定期的に繰り返していくことを考えると、トータルでの費用はグロースファクター治療よりも高くなることは間違いないですね。

4. ヒアルロン酸をおすすめするケース

もちろんヒアルロン酸治療をおすすめするケースもあります。
ヒアルロン酸のメリットはなんといってもその即効性です。
グロースファクターの場合には、コラーゲンが作られるまでに少し時間がかかります。
ですので、直近で人前に出る予定がある、来週同窓会がある、など、すぐに効果を出したい場合には非常に便利です。

5. グロースファクター治療をおすすめする理由

もうお分かりだと思いますが、ヒアルロン酸治療では老化の根本に向き合っていることにはなりません。
その場しのぎでシワを膨らませているだけなのです。
やはりおすすめしたいのはグロースファクター治療です。

皮膚そのものを若返らせるグロースファクターで、しわを根本から治療してみませんか?


丸の内美容皮膚科
院長 花岡敦子

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