未来の美肌を守る紫外線対策完全ガイド|UVA・UVBの違いから日焼け止めの選び方まで医師が徹底解説

こんにちは。

丸の内美容皮膚科院長の花岡です。

いよいよ夏本番・・・!!

今年の夏はどこに出かけますか ?

旅行は計画の段階から楽しいですよね。

その反面、紫外線の恐怖もあると思います。

まず大前提として、紫外線は皮膚癌の発症リスクを上げることが知られています。

そして、シワ ・ たるみ ・ シミなど、おおよそすべての老化現象は紫外線によって起こっていると言っても過言ではありません。

なんとなく選んだ日焼け止めを、なんとなく塗っているだけでは肌の老化を防ぐことはできません。

今回は、未来の美肌を守るために絶対に知っておきたい、紫外線対策の基本と実践ポイントを、医学的な視点から分かりやすく解説していきたいと思います ! (長編です…)

1. なぜ一年中UV対策が必要なのか ? 「光老化」の恐ろしさ

「冬だから」「曇っているから」「雨だから」と油断して、ノーガードで外出していませんか ?

私たちが浴びる紫外線は、季節を問わず一年中降り注いでいます。

確かに紫外線は夏にピークを迎えますが、肌の奥深くをじわじわと痛めつける紫外線は、冬でも夏の半分程度にしか減らないということをご存知でしょうか ?

肌が衰える原因の約8割は、自然な加齢減少ではなく紫外線による「光老化」だと言われています

数年後に「こんなところにシミやシワが・・・」「たるみが・・・」と後悔しないためには、365日休まないUV対策が不可欠なのです。

2. UV(紫外線)の種類と肌への影響|UVA・UVB・UVCの違い

地表に届く紫外線には、波長の長さに応じていくつかの種類があります。

それぞれの特徴と肌へのダメージの違い解説していきます。

UVA(紫外線A波)|シワ・たるみの原因

地表に届く紫外線の約90%を占めるのがこのUVAです。

波長 : 約315–400 nm

特徴 : 波長が長いため、雲や家の窓ガラス、車のフロントガラスも簡単に突き抜ける

肌への影響 : 肌の奥にある「真皮層」まで到達し、ハリを保つコラーゲンやエラスチンを破壊し、シワやたるみを引き起こす

UVB(紫外線B波)|シミ・そばかすの原因

地表に届く紫外線の約10%を占めるのがUVBです。

波長 : 約280–315 nm

特徴 : 波長はUVAに比べて短いがエネルギーが非常に強く、肌の表面に強いダメージを与える

肌への影響 : 浴びると肌が赤く炎症(サンバーン)を起こし、その後メラニンが大量に作られてシミやそばかす、肌の乾燥(カサつき)に繋がる

UVC(紫外線UVC)|地表には届かない

波長 : 100–280 nm

最も有害な紫外線ですが、地球を囲むオゾン層に吸収されるため、基本的には地表には届きませんのでご安心ください。

私たちが対策すべきは「UVA」と「UVB」の2つということになります。

3. SPF/PAの正しい見方と日焼け止めの種類

ドラッグストアに行くと、たくさんの日焼け止めが並んでいて迷ってしまいます。

まずは製品に書かれている「数字」と「成分タイプ」の仕組みを理解しましょう。

SPFとPAの正しい意味

お手持ちの日焼け止めをよく見てみてください。

SPF、PAという文字が書かれていると思います。

まずは、この意味から解説します。

SPF(Sun Protection Factor)

主にUVBを防ぐ指標です。

「SPF50」などの数字は、何も塗らない状態に比べて、肌が赤くなるまでの時間をどれだけ伸ばせるか(何倍遅らせられるか)を示しています。

SPF30は理論上30倍ということになりますが、実際には塗布量や汗・摩擦で低下するのであくまで指標と思ってください。

PA(Protection Grade of UVA)

主にUVAを防ぐ指標です。

「+」の数で表され、+が多いほどUVA防御力が高く、日本国内での最高ランクは「PA++++」です。

日焼け止めの3つの成分タイプ

日焼け止めは、紫外線をブロックする仕組みや成分によって3つに分類されます。

紫外線吸収剤(ケミカル)

紫外線を分子レベルで吸収し、熱などに変換して無害化するという仕組みです。

ドラッグストアなどでもよく見る、最もオーソドックスな日焼け止めの一種です。

メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
メトキシケイヒ酸オクチル
オクトクリレン
サリチル酸エチルヘキシル
ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル
t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン
ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン

紫外線吸収剤は、こんな有機化合物の成分名が書かれているはずです。

紫外線吸収剤は肌が敏感な状態だと刺激になってしまうことがありますが、一方で、白浮きせずサラッとしたテクスチャーが多いため、使用感は非常に優秀です。

紫外線散乱剤(ノンケミカル)

肌の表面に鉱物由来のベールを作り、紫外線を物理的に反射・散乱して跳ね返すことで防御するという仕組みです。

天然の鉱物である酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウムが入っていれば、それはノンケミカルの日焼け止めです。

肌の上で化学反応が起きないため、アレルギーを起こしにくく、敏感肌や赤ちゃん、あるいはレーザー治療後のデリケートな肌にも安心してお使いいただけます。

紫外線吸収剤と散乱剤の違いをまとめた図がこちらです。

BEAUTY#41スキンケア製品‐洗浄剤・保湿剤・サンスクリーン剤‐より引用

ただし、ノンケミカルは肌にとてもやさしい反面、製品によっては白浮きしたり、きしみを感じることがあるので、使用感は吸収剤に比べるとやや劣ります。

ノンケミカルの白浮きやきしみの原因と回避方法

ノンケミカルで使用されているのは主に、「酸化亜鉛」と「酸化チタン」という天然の鉱物(ミネラル)由来の成分です。

酸化亜鉛も酸化チタンも、もともとは白い天然の鉱石(白い石)です。

これを極限まで細かくすり潰してパウダー状にし、日焼け止めに配合しています。

目に見えないほど薄い「白い粉の膜」が肌を覆い、紫外線(光)がここに当たると、この粒子が紫外線を跳ね返してくれるというわけです。

実はノンケミカルの日焼け止めの原理ってとてもシンプルで原始的なんですよね。

白い鉱物の粉を肌に敷き詰めているため、「白浮き」が起こりやすく、また、この鉱物の粉が肌の水分を吸ってしまったり、粉同士が肌の上で擦れ合うために「きしみ」が起こります。


最近では、これらに代わる第3の成分として、白浮きせずブルーライトまでカットできる「酸化セリウム」を配合した最新のノンケミカル製品も注目を集めています。

使用感が気になる方は、酸化セリウムが入った日焼け止めを探してみても良いかもしれません。

ハイブリットタイプ

吸収剤と散乱剤をバランスよく配合し、両者の利点を組み合わせた日焼け止め

近年のトレンドか ! ? こちらも最近多くなりましたね。

肌の刺激を抑えつつ、日常使いしやすい使用感が特徴。

ケミカルとノンケミカルのメリットを併せ持っています。

ざっくりと上記3種類の違いをまとめると、

肌への刺激白浮ききしみ伸び化粧との相性
ケミカルありなしなし良い良い
ノンケミカルなしありありやや重め相性が悪いとモロモロする
ハイブリット軽度ほぼなしほぼなし良い比較的良い

こんな感じになります。

見て分かる通り、お肌に優しいのは紫外線散乱剤(ノンケミカル)ですが、白浮きやきしみなど、使用感が合わないという方もいます。

ただ、最近では上手に作られたノンケミカル日焼け止めが増えたように感じています。

毎日使うものなので、機能 ・ 使用感 ・ 肌への優しさ といった、バランスの取れた日焼け止めを見つけられると良いですよね。

4. どれを選ぶ ? 肌質 ・ シーン別のおすすめ紫外線対策

日焼け止めには成分によって3つの種類があることはお分かりいただけたと思います。

では、自分にはどれが合っているの ?

肌質別 ・ シーン別に解説します。

敏感肌 ・ レーザー治療後の方

これはもうノンケミカル一択といってもよいでしょう。

市販の多くの日焼け止めに使われている『メトキシケイヒ酸エチルヘキシル』などは非常に優秀な成分ですが、この成分自体に接触皮膚炎などのかぶれを起こす方がいます。

また、紫外線吸収剤は、肌の上で紫外線を吸収し、別のエネルギーに変換して逃がすという化学反応を常に起こしています。

この紫外線を無害化する際に起こる化学反応のプロセスや、紫外線と混ざり合うことで生まれる刺激が、敏感肌やデリケートな肌にとっては負担となり、赤みや痒みの原因になってしまうのです。

そのため、肌が敏感な人や、レーザー後のダウンタイム中など肌がデリケートな時には、ノンケミカルの日焼け止めを選択していただくのがおすすめです。

肌が揺らぎやすい方や、過去に日焼け止めで肌が荒れた経験がある方も、パッケージに「ノンケミカル」「紫外線散乱剤使用」「アルコールフリー」「敏感肌用」と記載されているものを選ぶのが安心です。

金属アレルギーをお持ちの方については、このノンケミカル日焼け止めに含まれるUVAをブロックする酸化亜鉛に対してかぶれてしまうことが稀にあります。

その場合、

亜鉛フリーのものを選択する
鉱物の周りがしっかりコーティングされていて、成分が直接肌に触れないようにしてあるようなものを選択する

などが安心です。

日常の通勤 ・ オフィスワーク

SPF25〜30+ / PA++~+++

朝の通勤通学、日中の買い物、短時間の外出など、そこまで長時間の直射日光を浴びない日常使いであれば、上記くらいの防御力を備え、使い心地の良さを優先して構いません。

SPF30あれば97%近くをブロック可能です。

白浮きせず、メイク下地としても優秀なハイブリッドタイプなどもおすすめです。

屋外スポーツ・海・レジャー

SPF50+/ PA++++

炎天下の中、長時間外にいる日や、汗 ・ 水で落ちやすい環境では、何よりも「紫外線を確実にブロックすること」が最優先です。

国内最高基準(SPF50+/PA++++)のケミカルやハイブリッドタイプで、なおかつ「UV耐水性(ウォータープルーフ)」の表記があるものを選び、2〜3時間おきに徹底して塗り直しましょう。

SPFの差と紫外線透過率の差

SPF30とSPF50では、どのくらい効果が全然違うのでしょうか。

日焼け止めの測定基準(SPFの定義)から逆算して計算すると、実は以下のような結果になります。

SPF30 ➔ 紫外線の約96.7%をブロック
SPF50 ➔ 紫外線の約98.0%をブロック

SPFが20も違うけれど、紫外線ブロック率は1.3%しか変わらない。

この数字をどう捉えるか。

私は、この1.3%ですら惜しいので、日頃からSPF50/PA++++のノンケミカルを日常使いしています。

ただ、SPF/PA値が高くなるほど日焼け止めの肌への刺激は強くなる傾向にありますので、肌が敏感な方はバランスを考えて選ぶ必要があります。

5. 効果を最大限に引き出す ! 正しい塗り方・塗り直しのポイント

どんなに優れた日焼け止めを選んでも、使い方が間違っていればその効果は半減してしまいます。

全国屈指の紫外線量を誇るここ松本エリアで、日差しに負けない肌を作るための「正しい使い方」をマスターしましょう。

顔全体の適量は「パール粒2個分」

日焼け止めのパッケージに書かれている「SPF」や「PA」という数値は、実は「皮膚1㎠あたり2mg」という、かなり厚い量を塗った状態で測定されています。

これを実際の顔の面積に換算すると、クリームタイプであれば「パール粒2個分サラサラした液体タイプであれば「1円玉硬貨2枚分が適切な量になります。

ここでのパール粒というのは、だいたい直径約8mmの球体のことを指します。これ2個分が適正量です。

実際に使用量を測定すると、推奨量の1/2~1/3以下であったという報告もあります。

これではSPF50の製品を使っていても、実際にはSPF10以下の効果しか発揮できていません。

塗り方のコツは、2回に分けることです。

まずはパール粒1個分を手の平に伸ばして優しく顔全体にのせていきます。※なるべく擦らないように、気を付けてください。くすみや肝斑の悪化につながります。

しばらくすると肌になじんできますので、そのタイミングでもう1粒分を同じように顔全体にのせていきます。

この二度塗りで、十分量を塗ることができ、さらに塗りムラを最小限にすることができます。

どんなに高いSPFでも「2〜3時間おきの塗り直し」がマストな理由

朝、SPF50の日焼け止めを塗ったから夕方まで安心 と思っていませんか ?

先ほど、SPF30は紫外線の約96.7%をカットするとお伝えしましたが、これはあくまで「肌の上に日焼け止めが均一に残っている場合」に限ります。

人間の肌からは、自覚がなくても常に皮脂や汗が分泌されています。

また、無意識に顔を触ったり、マスクや髪の毛が擦れたりすることで、日焼け止めの膜は数時間で簡単にヨレて隙間だらけになってしまいます。

さらに、ケミカル(吸収剤)タイプは紫外線を吸収してエネルギーに変換するたびに、成分そのものが少しずつ消耗(光劣化)していきます。

こうしてできたわずかな隙間から徐々に紫外線が当たるようになってしまいます。

数値の高さに過信せず、2〜3時間おきに塗り直すことこそが、シミ ・ シワを作らない最大の秘訣です。

メイクの上から塗り直すにはパウダータイプがおすすめ

「2〜3時間おきの塗り直しが大切なのは分かっているけれど、メイクの上から液体の日焼け止めは塗れない…」というお悩みは、女性なら誰もが抱えるポイントです。

そんなときは、「ノンケミカルのUVパウダー」を活用するのがおすすめです。

ティッシュで肌表面の余分な皮脂を軽く押さえたあと、パウダータイプの日焼け止め(UVパウダー)をポンポンと重ねるだけです。

これならメイクがヨレる心配がないだけでなく、ノンケミカル特有の「水分 ・ 皮脂を吸着する性質」が、日中のテカリや化粧崩れを抑えるフェイスパウダー代わりにもなってくれます。

私も朝日焼け止めを塗って、午後出かける前にはこのUVパウダーでお直しします。

6. 日焼け止めだけに頼らない ! 「物理的遮断」の重要性

紫外線対策というと「まず日焼け止め」は基本です。

そこにプラスして、実は最も確実で肌に負担をかけないのは、日光を直接肌に当てない「物理的遮断」です。

紫外線が強いエリアの紫外線対策にはこの二刀流が欠かせません。

UVカットフェイスマスク

「ちょっと大げさに見えるかも……」と躊躇される方もいらっしゃるかもしれませんが、美容皮膚科医の視点から見ると、これほど合理的で肌に優しいアイテムはありません。

これさえあれば、運転中の避けられない紫外線もブロックできますし、日焼け止めの塗りムラやヨレ、汗や皮脂による影響も回避できます。

UVカットマスクを選ぶコツは、

・「UVカット率99%以上(UPF50+)」のものを選ぶ

・耳首の後ろやデコルテまでカバーできる形

・耳が痛くならず、息がしやすい構造

です。

一度買えば洗って何度も使えますので、1~2枚持っていると便利です。

私は、車と鞄に常に1枚ずつ。ストックとして1枚。重宝してます。

日傘 ・ 帽子による遮光

遮光率 ・ UVカット率が99%以上の素材を選ぶと安心です。

また、日傘の「内側の色」も重要です。

内側が白系の淡い色のものは、アスファルトや周囲のコンクリートから跳ね返ってきた紫外線(照り返し)を顔に向けて再反射してしまいます。

内側がしっかり光を吸収する「黒色」のものを選ぶのが、正解です。

私は表生地がシルバーコーティングされたもので、内面はブラックのアウトドアブランドのものを愛用しています。

何が良いって、軽いんですよ ! !

登山にも常に持っていくし、ちょっとしたお出かけにも必ず携帯します。

国内外の旅行にも持っていくので、重くて嵩張るものは持てません。

重さ200g以内を基準として選んでいます。

この軽さ、一度持ってしまうと他の日傘は重過ぎて持てなくなります。

私の日傘コレクション。鞄、車に1本ずつ常駐、あとは旅行・登山用やストックなどで使い分けています。

サングラス

紫外線から目を守ることも、実はとても大切です。

日本で行われた研究で、マウスの眼にUVBを照射したところ、耳の皮膚で表皮メラノサイト数が増えたという実験があります。

眼に紫外線が当たることで脳の視床下部から「強い日差しが降ってきた ! 体を守れ ! 」という防衛指令(メラノサイト刺激ホルモン)が血液を通して全身に送られてしまい、結果的に全身のメラノサイトが活性化してシミを作り出してしまうというということです。

より詳しくは、目が強い紫外線を感知すると、眼周囲(角膜 ・ 虹彩)での炎症反応を介してiNOS依存的にNOを生成し、毛様神経節/三叉神経第1枝を経由して視床下部‑下垂体POMC系を活性化する。
この結果、血中α‑MSHが上昇し、遠隔の皮膚メラノサイトが増殖・メラニン合成を促進されるという経路です。

眼や眼周囲のUV曝露が全身的な色素反応を誘導する可能性があるため、眼のUV保護の重要性が示唆された論文です。

サングラスの大切さがお分かりいただけましたか ?

単にレンズの色が濃いだけのものではなく、必ず「UVカット率99%以上」または「紫外線透過率1.0%以下」と表記されたサングラスを選びましょう。

レンズの色が濃いだけでUVカット機能がないものは、暗さで瞳孔が開き、かえって大量の紫外線を目の奥に吸い込んでしまうため逆効果になることも。

機能性を意識して選ぶことが大切です。

7. うっかり日焼けしてしまったら… ! 命運を分ける72時間以内の初期ケア

「うっかり日焼け止めを塗り忘れて日に当たってしまった」
「帰宅したら肌が赤くてヒリヒリする……」

そんなときも、諦めるのはまだ早いです。

日焼けをしてからメラニン色素が本格的に作られ始めるまでには約42~72時間のタイムラグがあります。

この72時間以内に適切な初期ケアを行えるかどうかが、その後にシミ ・ 色素沈着を残すかどうかの運命の分かれ道になります。

日焼け=軽度の熱傷(やけど)と同じです。

まずはご自宅で次の3ステップを徹底してください。

徹底的に冷やす

一番大切なのは炎症を抑えるクーリングです。

肌が赤くなっている、熱をもっている、ヒリヒリするというのは、皮膚の中で激しい炎症が起きている証拠です。

まずは、冷水で濡らしたタオルや、保冷剤を包んだタオルを使い、熱感が引くまでしっかりと冷やしてください。

この段階でマッサージをしたり、美白化粧水を叩き込んだりするのは、火傷の傷口に塩を塗るようなものなので絶対にNGです。

まずは「冷やすこと」に専念しましょう。

「低刺激保湿」でバリア機能を修復

炎症が落ち着いて熱感が引いたら、次は徹底的な保湿です。

日焼けした肌は水分が蒸発し、砂漠のようにカラカラになっています。

普段お使いのスキンケアでも、エイジングケア成分(レチノール、アゼライン酸など)や高濃度のビタミンCなどは刺激になり、赤みを悪化させることがあります。

ここでは、アルコールフリーの敏感肌用化粧水や、肌のバリア機能を補う「セラミド」「ヒアルロン酸」配合の低刺激な乳液・クリームを優しくなじませ、極力シンプルに保湿を行ってください。

内側から抗酸化 ! ビタミンC ・ E の大量補給

日焼けした肌の内部では、細胞を傷つける活性酸素(フリーラジカル)が大量に発生しています。

この活性酸素は体のありとあらゆる老化に関係しており、「身体のサビ」とも呼ばれています。

鉄が空気に触れて放置すると茶色くボロボロにサビていくように、私たちの身体もこのサビによって老化し衰えていきます。

これを食い止めるために、抗酸化物質を補給しましょう。

特にビタミンCと、その働きを助けるビタミンEを積極的に摂取してください。

食事だけでなく、吸収率にこだわった医療機関専売のサプリメントなどをこの3日間だけでも高容量(最低でも1日3,000mg)で取り入れると、メラニンの生成を効果的に抑え込み、未来のシミを未然に防ぐ強力な後ろ盾になります。

幸い、ビタミンCは水溶性ビタミンなので体内に蓄積することがありません。

私は、長時間屋外にいるような日はこまめに、かつ大量にビタミンCを摂り、抗酸化作用を高めるようにしています。

8. まとめ

今回は紫外線対策についての記事でした。

最後に、参考までに私の紫外線対策をご紹介しますと、

日常使い : ノンケミカルSPF50+ PA++++
アウトドア時 : ケミカルSPF50+ PA++++

運転中や外にいるときは必ず黒のフェイスマスク+日傘。

その時々状況次第で、できることとできないことがあると思います。

正しい知識をもとに、いくつかの紫外線対策方法を使い分けられるようになると良いですよね。

私は海も山も、太陽も大好きです。

残念ながらこれだけ対策を続けていてもシミはできる。

それでも、10年先の肌の健康を考えて、毎日確実な紫外線対策を行っています。

長くなりましたが、皆さまのお肌の健康のために、少しでも参考になれば幸いです。

9. 参考文献

Hiramoto K., Yanagihara N., Sato EF., Inoue M. J Invest Dermatol (2003) 120:123–127.

南山堂編集『あたらしい美容皮膚科学』(南山堂、2022年)p.164–168.

美容皮膚医学BEAUTY#41スキンケア‐攻めのケア、守りのケアを考える‐(医学出版、2022年)p.6-14

記事監修者

丸の内美容皮膚科 院長 花岡敦子
長野県松本市
丸の内美容皮膚科

院長 花岡敦子

丸の内美容皮膚科は「患者様に寄り添い愛される美容皮膚科」をモットーに、日々診療を行っております。
しみ、しわ、たるみなど、お気軽にご相談ください。

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